ムサビ通信の特色

4つの視点から見る、
ムサビ通信の価値。

多くの人材を輩出し、わが国の美術・デザイン界をリードしてきた武蔵野美術大学。通信教育課程でも「ムサビの教育」が貫かれています。
ムサビで学ぶ意味、総合美術大学の通信課程で学ぶ意味は、いったいどこにあるのでしょうか。
あなたが抱いているであろう4つのギモンに、真剣にこたえます。

ユニークな授業で、基礎体力を高める
(基礎科目)

「このモチーフ、どうやったらうまく描けるの?」。こうした質問をよく耳にします。答えを一言で表すのは難しいけれど、第一に必要なのは、デザインやビジュツに関わるための基礎体力。

たとえば2日間、木炭を見つめながら紙にひたすら描きこみ、塗りこんでいくという授業。あるいは、大きな模造紙を2つ合わせた巨大な画面上で、腕を思いきり動かし、自由に描くという課題。1年次はこうして基礎体力を積み上げていきます。

授業は楽しくもあり、迷いが生じる時もあるでしょう。時には、混沌の海に突き落とされるような感覚を、覚えることがあるかもしれません。でも、そんな経験を通して基礎体力が養われ、新たな表現の世界が開けていくのです。

美大で磨かれる、「思想」「知覚」「創造性」
(文化総合科目と造形総合科目)

「課題をちゃんとこなせているのかな」とか、「作品はうまくできたのか」といった不安は誰しも感じるもの。だからこそ美大では自分の内面と向き合い、思考を重ね、計画を立て、手を動かし、完成に向かうといったプロセスをひたすら繰り返します。でも、それだけだったら専門学校と大きく変わりありません。

総合美術大学の特徴は、作品の意義や歴史、さらには創作の背景に潜む深い教養や時代性なども、あわせて学んでいく点。技法だけでなく、思想や知覚を磨いていける場所が総合美術大学なのです。絵を描く、デザインをする、コンピュータを使いこなす、これらすべてが美術を学ぶということ。

つまり、ここでの学びは、社会のどんな分野においても必要とされる「創造性」なのです。

スクーリングという貴重な時間
(面接授業)

「通信教育なのだから自宅で制作したい」。「仕事が忙しいのでなかなか時間がとれない」。入学相談会では、こうした意見をよく聞きます。はじめは、周囲に圧倒され、ついつい奥手になってしまうかもしれません。

でも、美大の教室には、物を作る気合いがみなぎっています。教室で絵を描けば、うまく描けた気がするという声も多く聞きます。「美しさ」や「新しい表現」は、教室の空気感や話の間合いに潜んでいるもの。そんな空気を感じることが、スクーリングの醍醐味なのです。

個性あふれる教員や、さまざまなプロフィールを持つ学生たちと、場を共有しながら進められるスクーリング。そこには、想像を超えたメリットがたくさんあるのです(スクーリングについては、授業構成の説明をご参照ください)。

卒業制作は人生を切り開く
(学科別専門科目と卒業制作)

ムサビ通信を受講する多くの学生が抱く印象。それは、ムサビの「本気」が自分にも伝染するという不思議な感覚です。年齢や性別、経験なんて関係なし。とことん指導していくのがムサビのスピリッツです。

そんな4年間の最後に待っているのが「卒業制作」という大きなハードル。長い、長い思考の末にパッとアイディアが閃く、緻密な構成を考案する、愚直に絵の具を塗り込んでいく……。その結果、生まれた作品は、きっと観る者を感動させるものとなるでしょう。

自分のすべてを出し切った後には、真の達成感を実感できるかもしれません。本気で取り組んだからこそ見える、新たな地平。卒業制作によって得た感覚は、きっとその後の人生を豊かにしてくれるはずです。