参考作例
●鉛筆の種類による色(黒):
●鉛筆を立てる:
●鉛筆を寝かす:
硬さの違う鉛筆を使う
フィクサチーフ:
 
仕上がったデッサンを定着させるのに使用する。鉛筆用のものを使用する。
鉛筆:
 
6Hから6Bくらいの各種類は用意する。メーカーにより同じ硬さでも色味(黒)は違う。 削り方
消しゴム/練り消しゴム:
 
鉛筆デッサンで使用する消し具は、練り消しゴムと消しゴム(プラスティック消しゴム)である。描画用具としても使用できる。
カッター/切り出し:
 
鉛筆を削るのに使用する。カッターや切り出しナイフで使い勝手の良いように鉛筆を削る。
画板(パネル):
 
画用紙のサイズに合ったパネルを用意する。例えばB2画用紙ならB2のパネルを用意する。画板として販売されている板や、薄手のベニヤ板(厚さ4〜5mm程度)でもよい。   水張り
画用紙:
 
画材店で購入する。画用紙は木炭紙のように紙を重ねて使用する必要はない。
画鋲/メガネクリップ:
 
画板に紙を固定するのに使う。画板と用紙サイズの関係にもよるが、めがねクリップでも良い。
■用具解説:
■デッサンの進め方(プロセス・素材に慣れる)
■鉛筆による描画例
羽根ぼうき:
 
消し具のゴミなどを払うのに使う。
 ハッチング(平行線)/クロス・ハッチング(格子線)
 薄く塗りつぶす/調子を作る
鉛筆デッサン
描画材<鉛筆>
鉛筆について:
 黒芯鉛筆の主原料は黒鉛(※1,2)である。その起源は古く、ヨーロッパで黒鉛の鉱床が発見されたところから始まる。
 黒鉛は粘土を混ぜる事により、濃さや硬さの微調整が出来る。黒鉛を多く含むものは濃く、柔らかく(軟質芯)、粘土を多く含むものは淡く、硬い(硬質
※1:黒鉛(石墨、グラファイト)
 ダイヤモンドと同質で炭素から出来た安定した物質である。黒鉛というと金属の鉛を含んでいるようであるが、鉛とは別種である。
芯)という、それぞれに質の違う性質をもつ。(※3)
 現在では、粉末の黒鉛と粘土を水で練り合わせて乾燥させた後、約1,000度で焼成して芯を作る。焼成後の芯に油脂や樹脂を浸透させて、柔軟性と共に光沢
もたせる。これを軸木で挟み製品化する。
※2:メタルポイント:
 
黒芯鉛筆が普及する以前に使用されていた金属筆をメタルポイントという。金、銀、銅などの金属を棒状に加工したもので、支持体に地塗りを施して使用する。
 鉛筆は、他の素材と比べると硬く、透き通るような黒の発色が特徴である。また17種類以上の豊富な種類があり、その数だけ色(黒色)があり、質がある。力の入れ具合や描き方にもよるが、徐々に層を重ねる事で、繊細で柔らかい表情から、力強い硬質な表情まで、重層的で奥行きに富む表現が可能である。身近で一般的でありながら、表現の幅も奥が深く、多様性に富む素材である。  銀を使ったものは最も代表的でシルバーポイントという。色味が浅く、手間のいる作業は鉛筆の普及と共に姿を消す。北方ルネサンスのヤン・ファン・アイクの作品に「アルベルガティの肖像」というシルバーポイントによる優れたデッサンがある。


※3:ニコラ・ジャック・コンテ
(仏1755〜1805)
 粉末の黒鉛と粘土の混合で、硬軟や黒さ
鉛筆の種類 の違いを種別するなど、ほぼ現在の鉛筆を
 軟質芯のBはBRACKから、硬質芯のHはHARDからくる。BとHの間のFはFIRM(引き締まった)からくる。9Hから6Bまで17種類ある。メーカーによっては9Hから9Bまで揃えている。 考案する。カーボンを使った描画材としてコンテ(商品名)を作った人物である
参考作例として通信教育課程の学生及び卒業生の方々の作品写真を使わせていただきました。
消しゴムで消す
練りゴムで消す
 鉛筆デッサンに使われる最も一般的な支持体は画用紙である。国産の洋紙で上質紙である画用紙は鉛筆の使用に適した表面強度を持つ。紙肌は主に中目か細目で中性紙であり、地色はナチュラルホワイトである。画用紙を広義にとらえると「絵に用いる紙」となるが通常は専用紙がある。(右表参照)
 その他にケント紙など鉛筆の描画に適する。
画用紙について:
サンフラワーA画(中性紙)中目130kg/㎡
B本判(765mm×1085mm)、
ロール(1100mm×10m巻)

サンフラワーM画(中性紙)中目170kg/㎡
本判(765mm×1085mm)

TMKポスター(中性紙)細目 160kg/㎡
               180kg/㎡
B本判(765mm×1085mm)
鉛筆デッサンの注意点
1、鉛筆の削り方
 鉛筆は鉛筆削り器で削るのもよいが、慣れて来れば自分の使い勝手に合わせてカッターや切り出しナイフで削るとよい。芯の出具合や削る角度など工夫をしてみる。
2、画用紙の表と裏
 画用紙には表と裏がある。描画用の画用紙は凸凹がある方を表として使う。
3、水張り
 水張りとは糊を使わずに紙を水で湿らせてパネルに張り込むことをいう。鉛筆デッサンは画鋲やクリップで紙を固定するが、水張りをすると描き易い。
大きく手を動かす
 黒く塗りつぶす
硬さの違う鉛筆を使う
計り棒/デスケル(デッサンスケール):
 
測り棒は細くて曲がらないものなら何でも良い。水平垂直、長さのバランスなど手元で測るのに使う。
 デスケル(左)画用紙サイズ(AB列)の縮小枠に分割線が引いてある覗き窓。描き始めの段階で構図を決める目安として使う。