感光乳剤を乾燥させる為には、一定時間アルミ枠を安置するダークルームが必要である。これには、完全に光を遮るような工夫が必要であり、部屋を暗くするのが難しければ、アルミ枠の入る大きさの箱を用意すると良い。
右の掲載写真は、明かり取りの窓を遮光性のフィルムで覆っている。感光乳剤を塗布する時も、直射日光があたると変質してしまうので、遮光の配慮が必要である。
室内においても白熱灯や蛍光灯の光源を、遮光性のフィルムで覆って作業する。
写真にあるような状態で、可能な限りスクリーンの感光面に対して均一な光の照射を行う。
感光機が無い場合の露光作業にとって、乳剤膜とフィルムの圧着が難しい。写真では、密な発砲スチロール製の板を地面に置き、その上にスクリーンの感光面を上向きにしてセットする。そして感光面にフィルムの描画面を合わせて置き、3ミリ厚のアクリル板をかぶせて固定している。
感光乳剤には、ジアゾ感光剤(黄)と青い染料が混入される。また、乾燥、感光という手順を経ると、色素を含んで固着するので、風呂場などでは安易に作業しない方が良い。ビニールシート等を上手に養生して使い、排口などに向かって効率良く洗浄水が流れるように工夫して作業する。
右の写真は、現像塩化ビニール製のバットにビニールシートをかぶせて作業している。解版では、硬化した感光乳剤を溶解するので、汚水がでる。初期洗浄をこのように行えば、効率が良い。
解版後は中性洗剤を使って、テトロン繊維を良く洗浄する。写真のように自動車洗車機を使うと、手作業では取れないインクのつまりや、乳剤膜の残りを吹き飛ばす事ができる。屋外の場合では、石や砂が沢山あるような場所は避けたい。ゴミや
砂埃がテトロンの表面に付着した場合は、水圧を緩めて破れないように注意する必要がある。