陰影法は光と影を利用して、形や空間を表現する図法で、透視図と連携する場合だけでなく、正投影図などでも使われる幅広い図法をさす。
 立体で光の当たっている面を光面といい、光の当たらない立体の側をという。陰の境目、縁を陰線と呼ぶ。また、ある立体のために光が遮られ、HPやVP、他の立体に写る、光の当たらない部分をと呼ぶ。また、影の境目を影線という。
 太陽光線のような平行光線と室内のように1点から照射した光とでは陰影の出方に違いがある。
 室内の透視図から陰影を作図する場合には、光源位置から放射状に発光するので、それに沿った作図が必要だが、制限がない場合は平行光線によって作図するのが原則である。
 この場合光の方向は右、下図のように、どの面でも基線に対して45°になるように決められている(下図参照)。
平行光線の影の現れ方と名称:
点光線の影の現れ方と名称:
左上からの光を第三角法で表したもの:
 光源を「左上45°、平行光線」に設定して、家具(キャビネット)の図面(第三角法)に陰影法による作図を加える。
  1. 光源の位置を決め、平面図上に描き入れる。
  2. 光源高さを決め、側面図に記入する。
    (朱線表示)
  3. 平面図と側面図から立面図へ引き出し、交点を求めていく。
    (青線表示)
  4. そこから透視図面に移行させていく。