椅子の座面など複雑な3次曲面を正確に作るための作図方法で、各面の断面図をたくさん引き出し、その連続的な変化を製図から求めていく。
外形線を作成するにはまず、正投影図法(第三角法)で描かれた実寸大の図面を用意する。
次に断面線として必要な均等なグリッドを各面に引く。グリッドの間隔は大きさやその後の工程、組み立てる材料など、目的に合わせて調整する。細かければいいのではない。
外形線図はこの3つの面のグリッド=断面線と形状線との交点を結びつけながら求めていく。
例えば垂直断面線が平面図、側面図で直線になるとき、形状線との交点を結びつけて正面図に垂直断面(図中、赤線で表示)を取る。
平面図と正面図で直線なら側面図に垂直断面を描く(図中、緑・青・橙線で表示)ことができ、正面図と側面図が直線(水平断面)なら平面図に断面(図中、紫線で表示)を取っていくことができる。
外形線図は曲面を求めることが多いわけですから、直ぐに取れるわけではない。交点を1つ1つ取っていき、それぞれの点を結んで描いていく。
外形線図の例:
外形線図ができあがった後、薄くて丈夫な板を使って、すべての断面図を転写して切り抜き、組み立てる。組み立て用のスリットも必要になるので、グリッドも転写する。
正面・平面・側面それぞれを組み立てた後、粘土(油土)・デザイン用(工業用)クレイや各種の発砲材料などを隙間に詰めて形状を仕上げていく。
それぞれの面を仕上げていくと、図面に基づいたモデルが出来上がる。機械や装置を使わなくても、三次元的な面のつながりをチェックできるので、図面では解らない正確なバランスを見ることができる。