平面図上の視点と立面図上の視点から直接的に描かれる「直接法」と、点の透視図が任意の直線の交点として求められること前提として「平行透視」とも呼ばれる「距離点法」とがある。
直接法は一般的に、距離点法は室内透視図法として使われている。
s : 画面(仮想スクリーン)/ v : 透視図上の視点sp : 視点(立点)
GL : 基線(グランドライン)/HL : 水平線(ホライゾンライン)
透視図上の点を、足線(GL:グランドライン上で物体の位置と消点とを結ぶ線)と対角線との交点から求めていく図法である。
- 最初に平面図と正面図の関係を作る。平面図上にPP(画面)を加え、任意の位置、SP(視点)を設定する。
- SPから垂線を立て、PPとの交点をVとする。
SP-V=V-DVになるように、P.P上にDV(距離点)を求める。
- 正面図を利用して透視図を作るため、GLから視高を取り水平線HLを引く。
- 水平線上に消点と距離点を取るために、DVから垂線を下ろし、交点DVpと、SPからVp(消点)を求める。
- GL上に描くものの寸法をとっていく。それぞれの点とVpとを結ぶ。
- 点AとSPとを結び、P.Pとの交点をm(点Aが画面上で見える位置)とする。
- 点mから下ろした垂線と透視図上の線A-Vpとの交点A"がA点になる。
- 以下、5で取った位置とDVpとを結び、高さを加えて完成。
*:直接法と斜投影図法とで混乱する人がいるので注意。斜投影図法は平行投影です。
仮想のスクリーンや立点、消点などを自由に設定でき、素早く描ける最も簡単な作図法である。
●作図(立方体)のポイント:
- 平面図上に視点(立点)sp を求め、画面(仮想のスクリーン)S を設定する。
- 正面図には視点(立点)の高さを設定し、平面図から透視図上の視点 v を求める。
- 正面図から各点を v へ結び、透視図に必要な足線を引く。
- 平面図からスクリーンと交差する各点から垂線を下ろし、透視図上の線との交点をそれぞれ求める。
- 4で求めた各点を結ぶと立方体を描くことができる。