●インクベラ:
リトグラフや銅版画で使うバチ型のインクベラを使用する。スクリーンに直接当てて使用するので、金属部分の先端は研磨して滑らかに加工してある。
●割り箸・紙コップ:
インク缶から紙コップに必要量のインクを取り、溶剤を適量入れて割り箸で撹拌する。プラスチック製の容器は、溶ける事があるので使用しない。空気に触れないようにラッピングすれば、しばらく保存することが出来る。
●水性インク:
現在のインクは水溶性の樹脂系インクで、乾燥すると耐水性に変わる。環境への影響が考慮され、1990年代から学校教材としても使用されるようになった。
現在では、油性のインクと同じように印刷する事が出来る。メディウムを混入して透明度の調節をすることができる。
また、乾燥を遅らせる遅乾剤、粘度を調節する希釈剤、耐水性の感光乳剤などは、専用のものが市販されている。
●油性インク:
インクの種類が豊富にあり、水性インクが普及した現在でもスクリーンインキの主流を成している。
版画では主に紙用のインクを使用するが、他の素材(金属、ガラス、プラスチック、ビニール樹脂)にもそれぞれ専用のインクがある。
種類が同じであれば、自由に混色することが出来る。メディウムを混入して透明度の調節をすることができる。
また、インクの粘度の調節は専用溶剤を用いる。
●インク溶剤:
油性インクには、種類ごとに専用の溶剤がある。異なる種類の溶剤では、インクに馴染まない場合がある。また、引火性が高く取り扱いには注意が必要である。吸引した場合に健康を害する恐れがある。
上:水性インク/インクベラ
紙コップ/割り箸
下:油性インク/インク溶剤
インクヘラ/紙コップ/割り箸