マットフィルム・クリアフィルム:
 主に写真製版の版下制作に用いるもので、遮光性の描画材に対して支持体となる。
 クリアフィルムは完全に透明だが、マットフィルムは描画材の定着性を良くするように片面だけ砂目加工されている。
 支持体が透明なので、下絵の上にかぶせて表現したイメージを確認しながら版下制作に取り組む事が出来る。

オペーク・ネガオペーク:
 オペーク・ネガオペーク共に、遮光を目的した描画材である。
 オペークは古くからある水性の絵の具で、版下の修正などで広く用いられた。
 ネガオペークはフィルムの折り曲げなどによる剥離や亀裂が起きにくく、オペークよりもフィルム制作に対する適性が備わっている。

オペークペン:
 ペン型の遮光性描画材である。太さにバリエーションが豊富で、筆ペンタイプもある。速乾性で少ない範囲の修正や線の表現にはとても便利だが、フィルムに対してかすれる場合がありムラが出来易いため、色面の塗り込みには不向きである。

トンボテープ:
 セロハンテープに、印刷用のトンボ見当がプリントされているビニール製のテープである。
 版下に用いるフィルムに直接貼付けて、色ズレ防止のための見当として用いる。感光製版されて直接版に刻まれるため、重ね刷りの図像合わせに精度が得られる。
 版画制作では余白を大切に扱うため、この見当に対して刷りの時に目止めを行う。