プレートマークとは印刷する時に版画紙とフェルトに高圧力がかかるため、それらの損傷を防ぐために行う工夫である。
 版材として用いる金属板の厚みが厚くなればなるほど、版画紙にかかる負荷が大きくなり最悪の場合切断される場合がある。また、画面に大きく段差が生まれて窪んでしまうため、イメージと余白の関係に対しても、まるで縁取りをしたようなエンボスの視覚的な変化を生み出す。
 支持体等の損傷と同時に、版画紙と作品画面の自然な関係を保つ工夫としての役割も大きく、凹版の美的なスタイルとしての価値が育まれている。

製版後:
 製版の段階で作成したプレートマークを、本刷りを行う直前で仕上げの磨きを行う。
 腐食作業によって大きく変化した部分は、ヤスリがけから行い美しく形を整える。スクレーパーで削りながら鞣し、バニッシャーでは機械油をつけて光沢を持つまで磨く。
 版の固定は、加工する辺以外の3辺をガムテープで押さえるとよい。

銅版画:製版工程〜プレートマークを作る
刷り工程〜脚注を参照