ここではデザインのために活用する用紙について説明する。















 紙のサイズには「原紙寸法」と「加工仕上げ寸法」の2種類がある。原紙寸法は、A列、B列、四六判、菊判 、ハトロン判 がJIS規格で決められている(JIS P 0202:1998)。仕上げ寸法はA列、B列についてのみJIS規格で定められている(JIS P 0138:1998)。
 菊判はA列本判よりひとまわり大きい。AB判はA判の長辺とB判の長辺を組み合わせたもの。ハトロン判は菊判のおよそ2倍大の面積になる。
 A列本判は、ドイツの科学者オストワルドの提案によって定められた、ドイツの紙の寸法規格を採用したもの。短辺と長辺の比が1:ルート2で、面積が1平方メートルになる用紙を「A0」としている。  B列は、江戸時代に公用紙として使われた美濃紙の大きさである美濃判に由来している。短辺と長辺の比が1:ルート2で、面積が1.5平方メートルになる用紙を「B0」としている。
 四六判は明治のはじめにイギリスから輸入されていたクラウン判の4倍判に近い紙を、32に裁断し、化粧裁ちすると横4寸、縦6寸の書物の寸法になるところからきている。
 菊判は1881、2(明治14、5)年頃、新聞発行のためにアメリカから輸入した紙に由来している。新聞の「聞」の字が「きく」と読めるので、「菊印判」として売り出され、後に「菊判」となった。
 ハトロン判は、クラフト紙の普及以前に包装などに多用されていたハトロン紙の大きさに由来する。







 印刷するときに紙の端を機械のつめがくわえたり、裁断加工するときの余裕が必要なので、原紙寸法の方が加工仕上げ寸法よりひとまわり大きいので注意が必要である(下図参照のこと)。 例外(ケント紙パッドなどは原紙寸法の大きさで売られている)もあるので、寸法を必ず確かめて購入すること。水張りする際は、ひとまわり大きい紙を購入しないとパネルに貼ることができない。













長辺を1/2ずつ折ると、判数が増えていく。 何回折っても1:ルート2の矩形である。





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