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写真は様々な表現をするうえで幅広い使い道があります。
写真の性質を理解して、イメージどおりの写真を撮りましょう。 |
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![]() 銀塩式のカメラにおいて映像を記録する媒体となるのがフィルムである。現在流通するフィルムにはさまざまな種類があり、撮影条件や意図によって使い分けられている。ここでは、フィルム選択の前提となるその種類と感度、大きさの知識について説明する。 ■フィルムの種類 コンパクトカメラや一眼レフカメラなどで使われる代表的な35ミリフィルムは、モノクロフィルムとカラーフィルムに大別され、さらにカラーフィルムは用途に応じてネガフィルムとリバーサルフィルムに、リバーサルフィルムは使用する光源に応じてデーライトタイプ(昼光用)とタングステンタイプ(人工光用)に分類される。ネガフィルムはフィルム上の画像はネガ(陰画)の状態であり、それを印画紙に焼きつけて仕上げるもので、この際に露光・色調の補正やトリミングが可能なので、撮影技術に習熟していなくても扱いやすく、一般用に幅広く使われている。リバーサルフィルムではフィルム上の画像がポジ(陽画)で、これが仕上がりの状態に当たる。ネガフィルムのように焼きつけによる補正の過程を経ず、光源や露出に敏感に反応するので、使いこなしに技術を要するが、印刷原稿にしたりスライドでの映写が可能で、フィルムの特性を生かせばイメージどおりの画像を作り上げることができるので、プロ・カメラマンを中心に多用されている。 ![]() ![]() ![]() ■フィルムの感度 フィルムは製造の際、光を感じる乳剤の組成によって、光に反応する度合いを変化させることができる。この性質を応用して、さまざまな撮影条件や意図に対応できるよう、感度の異なるフィルムが販売されている。感度の低いフィルムは、撮影時に多くの量の光が必要になるが、画像を構成する粒子が小さくより滑らかな表現が得られるので、高い再現性が求められる撮影に用いられる。感度の高いフィルムは、少ない量の光で撮影が可能なので、早いシャッター速度が必要な動きの激しい被写体の撮影や、暗めの場所における照明なしでの撮影に用いられるが、画像の粒子が粗くなる傾向がある(現在では高感度フィルムでも品質の高い画像が得られるよう改良が進んでいる)。フィルムの感度はISO[イソ]という数字で表示され、ISO100を標準として、ISO50やISO25と数字が小さくなるほど感度が低く、ISO200やISO400と数字が大きくなるほど感度が高くなる。この数字が倍または1/2変化することは、カメラ側の露出設定(シャッター速度および絞り値)の1段分の変化に相当する。撮影時にはカメラの設定を使用するフィルムの感度に合わせておくことが必要だが、現在の一般的なカメラではフィルムに記された情報を読み取ることで自動的に感度が設定されるようになっている。(露出のしくみの項参照) ■フィルムのサイズ フィルムにはカメラに応じて様々なサイズがある。35ミリフィルムは135フィルムとも呼ばれ、1つの画面の大きさが24×36ミリで、扱いの手軽さから最も広く使われている。中判カメラ用のフィルムはブローニーフィルムまたは120(220)フィルムと呼ばれ、カメラの機種によって4.5×6センチ、6×6センチ、6×9センチなど画面の大きさが異なる。APSフィルムは幅24ミリのフィルムを用い、画面サイズは最大17×30ミリである。フィルム上の画面サイズが大きいほど、画面あたりの情報量が多く、よりち密な描写が得られるので、高品位な画質が求められる写真(広告など)や、最終的な仕上がりの寸法が大きくなる写真(ポスターなど)の場合には、ブローニーなどサイズの大きいフィルムが用いられることが多い。 ![]() ◇フィルムは保管方法に注意 フィルムが像を記録するのは使用している乳剤の働きによるため、時間の経過や環境によってこの乳剤が変質すると性能が劣化する場合がある。フィルムの外函にはフィルムが本来の性能を発揮する有効期限が記されているので、その期限内に使用することが基本である。また、フィルムは高温多湿な環境に弱いので、保存の際には未開封の状態で冷暗所に保管することが望ましい。 COPYRIGHT(C)2004 CCMAU, ALL RIGHTS RESERVED. |