製図機械を使うと“精度”が増すように感じられるかもしれないが、実際にはT定規を使った場合とあまり差がない。定規や製図器と同様に結局は、「使う人の技術」が精度を決める。
ただし製図機械を使うと作業効率が飛躍的に向上する。T定規と三角定規を組み合わせた作業に対して、約1/3程度の時間で制作することも可能になる。
製図機械は主操作部を移動させて製図作業を行うが、その時、定規と主操作部は製図用紙と接している。移動する時に少々持ち上げるようにして使うのだが、それでも鉛筆類の黒鉛で擦れて汚れてくる。時々はぬるま湯に中性洗剤を付けて拭き、きれいにするように心掛けること(定規のメンテナンス参照)。
- 常に製図台、製図板を含めて水平を保持するように製図台を調整する。水準器をいろいろな位置に置いてチェックする。
- トラックの垂直・水平が保持できているかをチェックする。垂直線を引き、垂直トラックをロックさせ、主操作部を上下に移動させてズレがないかを確認する。ズレがおきている場合は、垂直トラック取り付け部のネジで調整する。
- L型にセットされている直定規も同様に水平・垂直が狂っていないかチェックする。水平線を引き、主操作部をロックしてトラックを移動させ、水平線との狂いをチェックする。垂直線も引いて、トラックの調整と同様のチェックする。
- 主操作部を回転させて直角のチェックも忘れずにする。一番狂いやすい箇所である。垂直・水平の状態で、垂直・水平線を引く。主操作部を90°回転させ、垂直(水平)定規で引いた線と水平(垂直)定規を合わせ、誤差をチェックする。
- 誤差の修正はまず主操作部をロックし、水平移動させ定規の長さを基準に2点を取る。この2点を結ぶ線上に水平定規をセットし、直定規の取り付け部分にあるネジで調整する。垂直線は水平定規を90°回転させて垂直線を引き、その線に揃えるように垂直定規を調整する。