AUTO CAD
Vector Works
shade
その他
 アプリケーションはバージョンアップを繰り返しながら、機能を多様化させて統合化へ向かってきたが、動作の緩慢さやデータ量の増加などの弊害も生み出した。
 元々、それぞれのアプリケーションの特徴を生かして「連動」させるのが効率と品質の高さを生み出すし、デジタル・ワークの基本をなす考え方である。
 そこで、個別のアプリケーションがあたかも一体化されているように連動して動く新しい統合化への考え方へ展開が始まっている。
 それでもアプリケーションのプログラムタイプによる特徴からそれぞれの得意な領域があるので、<ファイル形式*>を理解し、トラブルを押さえ、明瞭なファイル管理が必要になる。
レンダリング(rendering):
 3D 図形をモデリングした後、絵画的に仕上げ表示計算をすること

*:
 ファイル形式の汎用性を元にして色々なアプリケーション間での交換ができることは全てのデジタル・ワークに言えることである。
  • 製図〜機械加工へ向けたアプリケーション→正確さ
  • モデリング〜プレゼンテーションに適したもの→表現力
  • モデリングからアニメーションへの展開が開けているもの→表現力と動画性
 CAD と言えばこの AUTOCAD を指すという程、一般に普及しており、技能資格試験もあるCADの標準*的存在のアプリケーションである。
 座標点を基準とした数値管理が必要なので、操作に慣れるまでの思考法と技術習得が必要になる。その点でベクトルドロー系のアプリケーションの視覚的な操作と感覚的な違いがある。
 新しいバージョンでは外部参照機能が充実し、統合図制作だけでなく、チーム設計も簡略化された。オブジェクトにも直接配色が可能になったので、画面の色とのギャップも消え、プレゼンテーション機能も充実してきている。
 また、データベース化が行えることなど、単なる製図にとどまらず、周辺への機能充実が見られる。
windowsで動作する。Macintosh(Mac OS)用はない。
 「miniCAD」の名称で Macintosh OS専用で使われていたアプリケーションであったが、現在ではWindowsでも動作するようになった。CADアプリケーションの中では、プレゼンテーションで抜群の表現力を持つアプリケーションである。
 2D/3D それぞれで、高い表現力と使いやすさによって、現在でもデザイン領域での評価が高いアプリケーションでもある。
 ネットワークによるファイルリンク機能が加えられ、グループワークにも対応するようになった。
 同時にファイル互換性も向上し、下位バージョンでのデータ書き出しやDXF/DWG/JW-CADなどのデータ読み込みも可能になって、他のアプリエーションとの連動も幅広くなってきている。
 Vector Worksでモデリングされたデータは「RenderWorks」という3D レンダリング・アプリケーションとの連動によって、より高い描画能力を実現している。
 家具や設備関係のパーツ類のモデリング・データもソフトウェアメーカーから提供されており、作業の効率も図れる。
 画像はWindows XP〜V.W. ver.11(上:モデリング、下:レンダリング)の操作画面。
 Mac OS (現バージョンはMac OS Xのみ)でも動作。
 簡単な操作の習得によって高品質なモデリングからレンダリング、更にアニメーションへと多様に広がる代表的な3Dアプリケーション*の1つ。
 また最新バージョンではファイル互換性が大幅に改善されて、データ(レンダリング画像)の入出力能力が高くなった。
 質感の表現にデフォルトのマッピング素材だけでなく、スキャンした画像や自分で作った画像も取り込むことができるため、パッケージ・デザインでも利用される。
 レンダリングの描画能力の高さや操作が解りやすいことに加えて、光源を外部からだけでなく、モデリング内部にも設定できるので、照明器具のように発光している状態もレンダリング可能である。
 その点で、照明器具デザインやインテリア・デザインのプレゼンテーションにも有効なアプリケーションといえる。
 3D モデリング〜レンダリングしたデータを利用したアニメーション制作が可能で、いわゆる CG の制作を行うこともできる拡張性も備えている。
 別に購入できるモデリング済みの素材集や人体モデル集〜アニメーションが得意な「Poser」との連携を取ったモデリングなども可能で、スキル習得用の教材も豊富に用意されている。
Macintosh / Windowsどちらも動作する。
Shade:
 レンダリングの描画レベルの違いによるグレード設定や廉価なアカデミーパッケージなどがあり、学生にも購入しやすいアプリケーションである。
 工芸工業デザイン学科でも「コンピュータ演習」の授業で使っている。
上:レンダリング画像
左:モデリング:ワイヤーフレーム画像(第三角法/右上:透視図法)
 CAD系のアプリケーションは下記の表に掲載したもの以外にもたくさん提供されている。OSとの対応も含め、それぞれの特長を生かして使い分けることが重要である。  CAD系のアプリケーションは特にWindowsを対象としたアプリケーションが多く提供されている。
アプリケーション名
特 徴
OS
JW-CAD 建設土木業界からの支持が強いアプリケーションです。
windows
Civil Planner 土木設計を得意とするCAD
windows
Handy CAD Mark II 汎用二次元CAD
windows
ARCDRAW 2003 製図機能に特化した高レスポンスCAD
windows
Autodesk 三次元CAD
windows
3DインテリアデザイナーPRO 住宅に特化した機能とアニメーション機能
windows
CATIA V5 3Dモデリング
windows